青学最強(バ)カップル
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その日の昼、私立の名門伝統校、青春学園全体に激震が走った。バレンタインも近い、そして必然的に最上級生である三年生の卒業が近づいていた一月の末に、前生徒会長にして青春学園テニス部を全国優勝へと導いたカリスマ、手塚国光の発した一言が原因だった。
「不二、俺と結婚してくれ」
ちょうど昼食時間真っ最中だった全校生徒は、生徒会長として聞き慣れていた手塚国光のはっきりとした低音に、一時放たれた言葉の意味を見失った。ただ一人以外は。
「うん、いいよ」
その明るい無邪気な声に、全校生徒の半数が食事を喉に詰まらせて一斉にむせ、さらに半分が意味不明の叫び声を上げ、残りの半分が衝撃に耐えかね現実逃避して九九を唱え始めた。